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歩けないほどの腰痛…その原因と鍼灸治療の可能性|病院に行く前に知っておきたいこと
2025/04/16
「歩けないほどの腰痛」に襲われ、不安でいっぱいではありませんか? この記事では、その激しい痛みの原因を探り、鍼灸治療の可能性について解説します。
腰痛が悪化し歩けなくなる原因には、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、ぎっくり腰など、さまざまな疾患が考えられます。また、内臓疾患が原因で腰痛を引き起こしているケースもあるため、自己判断は危険です。
この記事では、緊急性の高い症状の判断基準や、鍼灸治療が腰痛に効果的なメカニズム(痛みの緩和、血行促進、筋肉の緊張緩和など)を分かりやすく説明します。さらに、鍼灸院に行く前の注意点や、自宅でできる腰痛対策、そして悪化時の対処法まで網羅。
この記事を読むことで、激しい腰痛への適切な対処法を理解し、不安を軽減できるでしょう。あなたの腰痛が少しでも楽になるよう、一緒に原因と対策を考えていきましょう。
1. 歩けないほどの腰痛、まずは落ち着いて
突然の激しい腰痛で歩けなくなると、パニックになりがちです。しかし、まずは落ち着いて状況を把握することが大切です。本当に歩けないほどの痛みか、少し休めば動けるようになるのか、自分の状態を冷静に判断しましょう。
1.1 本当に歩けない?緊急性の高い症状を見極める
腰痛で歩けない場合でも、必ずしもすぐに救急車を呼ぶ必要はありません。緊急性の高い症状が出ているかを確認し、適切な対応を取りましょう。
1.1.1 緊急を要する症状:意識障害、麻痺、排泄障害
以下の症状が現れた場合は、一刻も早く救急車を呼びましょう。
症状 | 詳細 |
意識障害 | 呼びかけに応じない、意識がもうろうとしている |
麻痺 | 足に力が入らない、動かせない |
排泄障害 | 尿や便が出ない、失禁する |
これらの症状は、重大な疾患が隠れている可能性を示唆しています。一刻を争う事態ですので、ためらわず救急車を要請してください。
1.1.2 様子を見て良い場合:安静で少し改善する
安静にしていれば痛みが少し和らぐ、もしくは姿勢を変えると楽になる場合は、緊急性は低いと考えられます。ただし、痛みが続くようであれば、早めに鍼灸院を受診しましょう。
痛みの程度や持続時間、他に症状がないかを よく観察し、適切な対応をすることが重要です。以下の表を参考に、自分の症状と照らし合わせてみてください。
症状 | 対応 |
安静にしていれば痛みが和らぐ | 数日様子を見て、改善しない場合は鍼灸院へ |
姿勢を変えると楽になる | 無理な姿勢を避け、痛みが続くようであれば鍼灸院へ |
痛みが徐々に強くなっている | 早めに鍼灸院へ |
しびれや麻痺を伴う | 症状が悪化するようであれば、すぐに救急車を呼ぶ |
発熱を伴う | 感染症の可能性もあるため、医療機関を受診 |
自己判断は危険な場合もあります。少しでも不安があれば、専門家に相談することをお勧めします。
2. 歩けないほどの腰痛の原因を探る
激しい腰痛で歩くのも困難な場合、その原因はさまざまです。痛みの感じ方も人それぞれですが、まずはご自身の症状を把握し、適切な対処をすることが大切です。ここでは、歩けないほどの腰痛を引き起こす代表的な原因を解説します。
2.1 腰痛が悪化し歩けない原因とは
腰痛が悪化し歩けない原因として考えられるものには、次のようなものがあります。
2.1.1 椎間板ヘルニア
背骨の間にある椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで激しい痛みやしびれを引き起こします。重いものを持ち上げた時や、くしゃみをした際に急に悪化することもあります。症状が進むと、歩行困難になるだけでなく、足に力が入らなくなることもあります。
2.1.2 脊柱管狭窄症
背骨の中を通る脊柱管が狭くなり、神経を圧迫することで痛みやしびれが生じます。加齢による変形や、長年の姿勢の悪さなどが原因となることが多いです。特徴的な症状として、少し歩くと足に痛みやしびれが出て休むと楽になる「間欠性跛行」があります。進行すると、歩行が困難になるだけでなく、排尿・排便障害が現れることもあります。
2.1.3 腰椎すべり症
腰椎と呼ばれる腰の骨が、本来の位置からずれてしまうことで神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こします。加齢や激しいスポーツ、遺伝などが原因とされています。安静にしていても痛む場合や、前かがみになると楽になるといった特徴があります。
2.1.4 ぎっくり腰(急性腰痛症)
急に発症する激しい腰痛の総称です。重いものを持ち上げた時や、急に体をひねった時などに起こりやすく、その場で動けなくなるほどの激痛を伴います。多くの場合、原因ははっきり特定できませんが、筋肉や靭帯の損傷、関節の炎症などが考えられます。数日から数週間で自然に軽快することが多いですが、繰り返す場合もあります。
2.1.5 その他、内臓疾患由来の腰痛の可能性
腰痛は、腰自体に問題がなくても内臓疾患が原因で起こる場合があります。腎臓結石、尿路結石、子宮内膜症、卵巣嚢腫、大動脈瘤など、様々な疾患が腰痛を引き起こす可能性があります。これらの疾患では、腰痛以外にも発熱、吐き気、血尿などの症状を伴うことがあります。腰痛と共に他の症状が現れた場合は、内科的な疾患も疑い、速やかに医療機関を受診することが重要です。
疾患名 | 主な症状 | 原因 |
椎間板ヘルニア | 激しい腰痛、下肢のしびれ、痛み、麻痺 | 椎間板の突出による神経圧迫 |
脊柱管狭窄症 | 腰痛、下肢のしびれ、間欠性跛行 | 脊柱管の狭窄による神経圧迫 |
腰椎すべり症 | 腰痛、下肢のしびれ、前かがみで楽になる | 腰椎のずれによる神経圧迫 |
ぎっくり腰 | 突然の激しい腰痛、動けないほどの痛み | 筋肉、靭帯の損傷、関節の炎症など |
腎臓結石/尿路結石 | 激しい腰痛、血尿、吐き気、発熱 | 腎臓や尿路に結石ができる |
子宮内膜症 | 腰痛、生理痛の悪化、性交痛 | 子宮内膜が子宮以外に発生 |
卵巣嚢腫 | 腰痛、下腹部の張り、生理不順 | 卵巣に腫瘍ができる |
大動脈瘤 | 腰痛、腹部や背中の拍動性腫瘤 | 大動脈壁が弱くなり膨らむ |
上記以外にも、腰椎分離症、悪性腫瘍の骨転移なども歩けないほどの腰痛を引き起こす可能性があります。自己判断せず、医療機関への受診を検討しましょう。
3. 鍼灸治療で腰痛は良くなる?そのメカニズム
歩けないほどのつらい腰痛。その痛みを和らげる方法の一つとして、鍼灸治療が注目されています。古くから伝わる東洋医学に基づく鍼灸治療は、腰痛に対してどのような効果をもたらすのでしょうか。そのメカニズムを詳しく見ていきましょう。
3.1 鍼灸治療が腰痛に効果的な理由
鍼灸治療は、身体に鍼を刺したり灸で温めたりすることで、自然治癒力を高め、痛みや不調を改善することを目的としています。腰痛に対しては、主に以下の3つの作用機序が考えられます。
3.1.1 痛みの緩和作用
鍼刺激によって、エンドルフィンやエンケファリンなどの鎮痛作用を持つ神経伝達物質の分泌が促進されます。これらの物質は、脳に痛みを伝える信号を抑制し、痛みを軽減する効果があります。また、鍼刺激はゲートコントロール理論に基づくと、触覚などの別の感覚刺激によって痛みの信号の伝達を抑制する効果も期待できます。さらに、トリガーポイントと呼ばれる筋肉の硬結に鍼を刺入することで、局所の血流を改善し、痛み物質の除去を促進する効果も期待できます。
3.1.2 血行促進作用
鍼灸刺激によって、血管が拡張し、血流が促進されます。血流が良くなることで、酸素や栄養が患部に届きやすくなり、組織の修復が促進されます。また、老廃物の排出もスムーズになり、炎症や痛みの緩和にも繋がります。特に、腰部の筋肉の緊張が原因で血行不良を起こしている場合、鍼灸治療による血行促進効果は高いと考えられます。
3.1.3 筋肉の緊張緩和作用
腰痛の原因の一つに、筋肉の緊張が挙げられます。長時間のデスクワークや不良姿勢などによって、腰周りの筋肉が緊張し、血行不良や神経の圧迫を引き起こすことがあります。鍼灸治療は、筋肉の緊張を緩和し、血行を改善することで、これらの症状を和らげる効果が期待されます。また、自律神経系にも作用し、リラックス効果を高めることで、精神的なストレスからくる腰痛にも効果を発揮すると考えられています。
作用 | メカニズム | 効果 |
痛みの緩和 | エンドルフィンなどの鎮痛物質分泌促進、ゲートコントロール理論に基づく痛みの抑制、トリガーポイントへの刺激 | 痛みの軽減 |
血行促進 | 血管拡張、血流促進 | 組織修復促進、老廃物排出促進、炎症緩和 |
筋肉の緊張緩和 | 筋肉の緊張緩和、血行改善、自律神経への作用 | 血行不良改善、神経圧迫緩和、リラックス効果 |
これらの作用機序により、鍼灸治療は椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、ぎっくり腰などの様々な種類の腰痛に対して効果を発揮すると考えられています。しかし、内臓疾患が原因で腰痛が出ている場合もあります。その場合は、鍼灸治療だけでなく、適切な医療機関での検査と治療が必要となるため注意が必要です。
4. 歩けないほどの腰痛で鍼灸院に行く前に
歩けないほどの激しい腰痛を抱えている時、鍼灸治療を受けたいと考える方もいるでしょう。しかし、鍼灸院に行く前にいくつか確認しておきたい重要な点があります。適切なタイミングで鍼灸治療を受けることで、より効果的に痛みを和らげることができるでしょう。
4.1 鍼灸院選びのポイント
鍼灸院を選ぶ際には、いくつかのポイントに注目しましょう。自分に合った鍼灸院を選ぶことは、治療効果を高める上で非常に重要です。
4.1.1 治療方針の確認
鍼灸院によって治療方針は様々です。自分の症状や希望に合った治療方針の鍼灸院を選ぶようにしましょう。例えば、痛みの緩和に重点を置いているのか、根本的な原因の改善を目指しているのかなど、事前に確認することが大切です。ホームページで治療方針を確認したり、電話で問い合わせてみたりするのも良いでしょう。
4.1.2 衛生管理の徹底
鍼灸治療では、鍼を使用するため、衛生管理が非常に重要です。清潔な環境で治療を行っている鍼灸院を選ぶようにしましょう。使い捨ての鍼を使用しているか、院内の清潔度はどうかなど、ホームページや口コミサイトで確認したり、実際に訪れて確認したりするのも良いでしょう。
4.1.3 施術者の経験と実績
施術者の経験や実績も重要なポイントです。経験豊富な施術者は、適切な治療を提供してくれる可能性が高いでしょう。ホームページで施術者の経歴を確認したり、口コミサイトで評判を調べたりするのも良いでしょう。
4.2 鍼灸院へ行く前の準備
鍼灸院へ行く前に、いくつかの準備をしておきましょう。スムーズに治療を受けるために、以下の点に注意してください。
項目 | 内容 |
服装 | ゆったりとした服装で行きましょう。施術しやすい服装がおすすめです。 |
食事 | 空腹状態での施術は避けましょう。施術前に軽く食事を摂っておくと良いです。 |
持ち物 | タオルや着替えが必要な場合もあります。事前に鍼灸院に確認しておきましょう。 |
症状の記録 | いつから痛み始めたのか、どのような痛みかなど、症状をメモしておくと、施術者に伝える際に役立ちます。 |
4.3 施術当日の流れと注意点
鍼灸院での施術当日は、以下の流れで進むことが多いです。事前に流れを把握しておくことで、安心して治療を受けられるでしょう。
- 問診票の記入:現在の症状や既往歴などを記入します。
- カウンセリング:施術者と症状について詳しく話し、治療方針を決めます。
- 施術:鍼やお灸を用いて治療を行います。
- アフターケア:施術後の注意点などを説明します。
施術中は、リラックスして身体の力を抜くことが大切です。何か気になることや不安なことがあれば、施術者に相談しましょう。
施術後には、だるさや眠気を感じる場合があります。激しい運動や飲酒は避け、ゆっくりと休むようにしましょう。また、施術後の症状の変化にも注意し、何か異常があればすぐに鍼灸院に連絡しましょう。
5. 鍼灸治療以外の腰痛対策
歩けないほどの激しい腰痛の場合、まずは安静が第一です。しかし、痛みが少し落ち着いてきたら、鍼灸治療以外にも様々な方法で腰痛をケアすることができます。ご自身の症状に合わせて、適切な方法を選びましょう。
5.1 病院に行く前にできること
強い痛みで歩けない場合でも、緊急性がないと判断できれば、まずは自宅でできるケアを試してみましょう。焦らず、落ち着いて対処することが大切です。
5.1.1 安静にする
腰痛を悪化させないためには、安静が最も重要です。無理に動いたり、重いものを持ったりするのは避けましょう。安静にすることで、炎症が鎮まり、痛みが軽減する効果が期待できます。
具体的には、仰向けで膝を立てた姿勢がおすすめです。この姿勢は腰への負担を軽減し、リラックス効果を高めます。また、横向きで寝る場合は、膝の間にクッションを挟むと、腰への負担をさらに軽減できます。痛みが強い間は、無理に動かず、安静を保つようにしましょう。
5.1.2 コルセットを着用する
コルセットは、腰を固定することで腰への負担を軽減し、痛みを和らげる効果があります。ドラッグストアなどで市販されているので、症状に合わせて適切なものを選びましょう。ただし、コルセットの長時間の着用は、腹筋や背筋を弱める可能性があるので、痛みが軽減したら徐々に使用時間を減らしていくことが大切です。
コルセットの種類も様々です。幅広のタイプは固定力が高い一方、動きを制限しやすいため、日常生活での使用には不向きです。細めのタイプは動きやすさを重視しているため、日常生活での使用に適しています。症状や生活スタイルに合わせて、適切なコルセットを選びましょう。
5.1.3 市販薬を服用する
市販薬の中には、腰痛の痛みを和らげる効果のあるものがあります。鎮痛剤は痛みを抑える効果があり、消炎鎮痛剤は炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。湿布薬は、患部に直接貼ることで、炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。ただし、市販薬は対症療法であるため、根本的な治療にはなりません。痛みが長引く場合は、専門家への相談が必要です。
種類 | 効果 | 注意点 |
鎮痛剤 | 痛みを抑える | 胃腸障害などの副作用に注意 |
消炎鎮痛剤 | 炎症を抑え、痛みを和らげる | 胃腸障害などの副作用に注意。アスピリン喘息の人は使用不可。 |
湿布薬 | 患部に直接貼ることで、炎症を抑え、痛みを和らげる | かぶれなどに注意 |
5.2 病院へ行く目安
自宅でのケアを行っても症状が改善しない場合や、以下の症状が現れた場合は、早めに専門家へ相談しましょう。
5.2.1 痛みが全く引かない
安静や市販薬を使用しても、痛みが全く引かない場合は、他の疾患が隠れている可能性があります。自己判断せずに、速やかに専門家へ相談しましょう。
5.2.2 しびれや麻痺が悪化する
腰痛と共にしびれや麻痺がある場合、神経が圧迫されている可能性があります。症状が悪化する場合は、早急に専門家へ相談しましょう。
5.2.3 発熱を伴う
腰痛と共に発熱がある場合は、感染症などの可能性があります。自己判断せずに、速やかに専門家へ相談しましょう。
発熱以外にも、吐き気や嘔吐、体重減少などの症状を伴う場合は、注意が必要です。これらの症状は、重大な疾患のサインである可能性があります。少しでも気になる症状がある場合は、早めに専門家へ相談しましょう。
6. 腰痛を予防するための生活習慣
腰痛を予防するためには、日頃から正しい生活習慣を心がけることが重要です。以下の点に注意することで、腰痛のリスクを軽減することができます。
6.1 腰痛にならないための対策
6.1.1 正しい姿勢を保つ
猫背や反り腰は、腰に負担をかけ、腰痛の原因となります。日頃から正しい姿勢を意識し、立っている時も座っている時も、背筋を伸ばし、お腹に力を入れるようにしましょう。
デスクワークなどで長時間座る場合は、1時間に1回程度は立ち上がり、軽いストレッチを行うと良いでしょう。また、椅子に深く腰掛け、背もたれに寄りかかることで、腰への負担を軽減できます。
6.1.2 適度な運動をする
運動不足は、筋力の低下を招き、腰痛のリスクを高めます。ウォーキングや水泳など、腰に負担の少ない運動を週に2〜3回程度行うようにしましょう。また、腹筋や背筋を鍛えることで、腰を支える筋肉を強化し、腰痛を予防することができます。
激しい運動は、かえって腰痛を悪化させる可能性があります。ご自身の体力に合わせた運動を選び、無理のない範囲で行うようにしましょう。
6.1.3 バランスの良い食事を摂る
栄養バランスの偏りは、骨や筋肉の健康を損ない、腰痛のリスクを高めます。カルシウムやビタミンDなど、骨や筋肉の健康に欠かせない栄養素を積極的に摂取するようにしましょう。また、肥満も腰痛のリスクを高めるため、適正体重を維持することも重要です。
加工食品やインスタント食品の摂り過ぎは、栄養バランスを崩す原因となります。できるだけ新鮮な野菜や果物、良質なタンパク質を摂取するように心がけましょう。
7. 病院へ行く目安
歩けないほどの腰痛は、深刻な症状のサインである可能性があります。自己判断で様子を見続けると、症状が悪化したり、適切な治療の開始が遅れたりする可能性があります。そのため、以下の症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
7.1 こんな症状が出たらすぐに病院へ
7.1.1 痛みが全く引かない
安静にしていても痛みが全く引かず、むしろ増していく場合は、重篤な疾患が隠れている可能性があります。我慢せずに、すぐに医療機関を受診しましょう。
7.1.2 しびれや麻痺が悪化する
腰痛と共に、足にしびれや麻痺がある場合、神経が圧迫されている可能性があります。しびれや麻痺が悪化していく場合は、早急に医療機関を受診する必要があります。
7.1.3 発熱を伴う
腰痛と同時に発熱がある場合は、感染症や炎症が起きている可能性があります。自己判断で様子を見ずに、医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けましょう。
7.1.4 排尿・排便障害
腰痛と共に、尿が出にくい、もしくは全く出ない、便が出にくい、もしくは全く出ないといった排尿・排便障害がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。緊急性の高い症状の可能性があります。
7.1.5 下肢の脱力感
腰痛と共に、足に力が入らない、または急に力が抜けるといった脱力感が現れた場合は、神経の損傷が疑われます。速やかに医療機関を受診しましょう。重症化する可能性があります。
7.1.6 夜間の激痛
日中は比較的楽だが、夜になると腰に激痛が走る場合は、腫瘍などの深刻な病気が隠れている可能性があります。医療機関を受診し、精密検査を受けることをお勧めします。
7.1.7 原因不明の体重減少
特に食事制限などをしていないにも関わらず、体重が著しく減少している場合は、基礎疾患が原因で腰痛が出ている可能性があります。医療機関を受診し、原因を特定することが重要です。
7.1.8 持続的な腰部の違和感
激しい痛みではないものの、持続的に腰に違和感や不快感がある場合も、軽視せず医療機関を受診しましょう。早期発見・早期治療が大切です。
症状 | 受診の目安 |
痛みが全く引かない | すぐに受診 |
しびれや麻痺が悪化する | すぐに受診 |
発熱を伴う | すぐに受診 |
排尿・排便障害 | すぐに受診 |
下肢の脱力感 | すぐに受診 |
夜間の激痛 | 早めに受診 |
原因不明の体重減少 | 早めに受診 |
持続的な腰部の違和感 | 早めに受診 |
上記の症状は一例です。少しでも不安を感じたら、早めに医療機関を受診し、専門家の診断を受けるようにしましょう。自己判断は危険ですので、必ず医師の指示に従って治療を進めてください。
8. 腰痛を予防するための生活習慣
腰痛は、一度発症すると再発しやすい慢性的な痛みとなる場合も多く、日常生活に支障をきたす可能性があります。腰痛に悩まされないためには、日頃から腰に負担をかけない生活習慣を心がけることが重要です。ここでは、腰痛予防に効果的な生活習慣について詳しく解説します。
8.1 正しい姿勢を保つ
正しい姿勢を維持することは、腰への負担を軽減し、腰痛予防に大きく貢献します。 デスクワークや立ち仕事、家事など、日常生活のあらゆる場面で正しい姿勢を意識しましょう。
8.1.1 座り姿勢
デスクワークなどで長時間座る際は、椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばし、骨盤を立てた姿勢を保つように心がけましょう。猫背になったり、足を組んだりする姿勢は腰に負担をかけるため避けましょう。また、適切な高さの椅子と机を使用することも重要です。足の裏が床にしっかりとつき、膝が90度になるように調整しましょう。さらに、1時間に1回程度は立ち上がって軽いストレッチを行うことで、腰の筋肉の緊張をほぐし、血行を促進することができます。
8.1.2 立ち姿勢
立ち仕事の際は、背筋を伸ばし、お腹を軽く引き締めた状態を保ちましょう。片方の足に重心をかけ続けたり、猫背になったりすると腰に負担がかかります。また、高いヒールを履くことも腰痛の原因となることがあるため、できるだけ避けるか、低いヒールを選ぶようにしましょう。長時間同じ姿勢で立ち続ける場合は、適宜休憩を取り、軽いストレッチを行うことが効果的です。
8.1.3 就寝姿勢
睡眠中の姿勢も腰痛に影響を与えます。仰向けで寝る場合は、膝の下にクッションや枕を置いて膝を軽く曲げると、腰への負担を軽減できます。横向きで寝る場合は、抱き枕を抱える、または膝と膝の間にクッションを挟むと、体が安定し、腰への負担を軽減できます。うつ伏せは腰を反らせるため、できるだけ避けましょう。
8.2 適度な運動をする
適度な運動は、腰周りの筋肉を強化し、腰痛予防に効果的です。 ウォーキングや水泳、ヨガなど、腰に負担の少ない運動を選び、無理なく継続することが大切です。激しい運動はかえって腰を痛める可能性があるため、自分の体力に合った運動を選びましょう。
運動の種類 | 効果 | 注意点 |
ウォーキング | 腰周りの筋肉を強化し、血行促進効果も期待できる。 | 正しい姿勢で歩くことが重要。歩きやすい靴を選び、無理のない距離から始める。 |
水泳 | 浮力によって腰への負担が軽減されるため、腰痛持ちの人にもおすすめ。 | 水温が低いと体が冷えてしまうため、適温のプールを選ぶ。 |
ヨガ | 体幹を鍛え、柔軟性を高めることで腰痛予防に繋がる。 | 無理なポーズは避け、自分のレベルに合ったクラスを選ぶ。 |
8.3 バランスの良い食事を摂る
バランスの良い食事は、健康な骨や筋肉を維持するために不可欠であり、腰痛予防にも繋がります。 特に、骨を形成するカルシウム、筋肉を作るタンパク質、骨の代謝を助けるビタミンD、マグネシウムなどを積極的に摂取するように心がけましょう。
栄養素 | 含まれる食品 |
カルシウム | 牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、大豆製品など |
タンパク質 | 肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など |
ビタミンD | 鮭、サンマ、きのこ類など |
マグネシウム | アーモンド、ひまわりの種、ほうれん草、納豆など |
また、肥満は腰への負担を増大させるため、適正体重を維持することも重要です。暴飲暴食を避け、栄養バランスの良い食事を心がけることで、腰痛予防だけでなく、健康維持にも繋がります。
これらの生活習慣を意識的に取り入れることで、腰痛を予防し、健康で快適な毎日を送ることに繋がります。腰痛でお悩みの方は、ぜひこれらの方法を試してみてください。
9. まとめ
歩けないほどの激しい腰痛は、日常生活に大きな支障をきたす深刻な症状です。この記事では、その原因として椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、ぎっくり腰などを解説しました。
内臓疾患が原因で腰痛が起こる場合もあるため、注意が必要です。
緊急を要する症状(意識障害、麻痺、排泄障害)が現れた場合は、すぐに救急車を呼ぶなど適切な処置が必要です。安静にして少し改善する場合は、様子を見ても良いでしょう。
鍼灸治療は、痛みの緩和、血行促進、筋肉の緊張緩和といった効果から、腰痛の改善に役立つ可能性があります。しかし、すべての腰痛に効果があるとは限らないため、鍼灸院へ行く前に、ご自身の症状に鍼灸治療が適しているか、信頼できる鍼灸師に相談することが大切です。
また、鍼灸治療以外にも、安静、コルセットの着用、市販薬の服用などの方法で腰痛を和らげることができます。しかし、痛みが全く引かない、しびれや麻痺が悪化する、発熱を伴うといった症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
日頃から正しい姿勢を保つ、適度な運動をする、バランスの良い食事を摂るといった生活習慣を心がけることで、腰痛を予防することも可能です。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。
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